哀しきクリスマス

「聖者の行進─伊集院大介のクリスマス─」(2004年刊)




軽快なジャズナンバー「聖者の行進」は実は葬送曲だった。というコンセプトで書かれた作品。
明るいはずのクリスマスソングが、何故か物悲しく聞こえる。
かつて一世を風靡したゲイバーの衰退と、その店でナンバ-1ホストをはっていた人気ホスト樹が巻き込まれた恐喝と殺人事件。

この、伊集院大介のシリーズは、本当に強烈な個性を持つ登場人物が出てきますが、この作品は舞台が舞台なだけに、オカマちゃんとおナベさんのオンパレード。
倒錯と狂乱のステージと、そこから下りた彼らを待ち受ける容赦のない現実。
ストーリーの進行役の樹さんも、実は男装の麗人。伊集院さんに言わせると「とても男らしい」女性です。
とてもクールなおナベさんと、純情可憐なオカマちゃん達の愛憎が赤裸々に描かれてます。
あまりに会話が過激なので、何も分かってない子供には間違っても読ませられないなと思ってしまう。でも、普通の性ではない彼らの生き様は確かにドラマだな…と思います。
明るいクリスマスソングの影で、どろどろとした欲望に裏打ちされた犯罪が静かに進行していく。
「ママのゆき着いたのは──ここだったんだね。」死体となったバーのママに、樹の言った言葉は、いつかは自分も…と言う響きも含まれているような気がして重たかったです。
『クリスマス』と副題ついてるけど、悲しい話です。
ミステリーだからしかないか。(苦笑)

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